日記を検索

ラベル フィルムコミッション の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル フィルムコミッション の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2024年4月23日火曜日

天国の人たち。


「誰ですか?」的なコトを言われたので残しておく。
2001年の正月に当時のニュースステーション(久米宏版)で、フィルム・コミッションの紹介をしていた際に事務局的な役割をしていたOさん。

連絡すると「会いましょう」となり、新橋の東京第一ホテルで意見交換したのを今でも覚えている。
Oさんは既に70歳過ぎ。当時は国土交通省がFCの研究会を開いていて、私を面白がってくれたOさん。この人から全てが始まる。その後、連絡が途切れて届いたのは訃報。

Hさんは某県の公務員フィルムコミッション担当者。年齢が近かったことから意気投合、色々と相談した中だったけど、ある日、起きてこなかった・・・と聞いた。
FCの可能性を色々描いていて、今のFCを見たらどう思うかな。

Kさんもフィルムコミッション担当者。強面ながら実は“優しいしゃがれ声”が特徴の兄貴分で、私が撮影支援したレクサスのCMをとても気に入ってくれて、いつも笑顔で接していてくれたKさん。しかし「ちょっと体調を崩してね、入院するんだ。」を最後に帰らぬ人に。

Mさんは協議会時代の事務局長。その後、大学の教授になられた。私を文化庁に推薦したり、色々と面白がってくれた人。病に侵されながらも生前パーティーをしたり、遠距離を送迎してくれたり、愛媛に来た時は連絡をしてくれたり、FCの黎明期を支えた人。

特別に崔洋一監督。日本映画監督協会理事長としてジャパンFCの理事に参画してくださり理事長就任を報告すると「君か!いいかナショナルFCとしての矜持を持て!」と、叱咤激励をしてくれた。
毎回、理事会をひっくり返す勢い(実際にひっくり返しもした)だったけど、今となっては思い出。

2024年4月19日金曜日

思い出して涙。


令和5年度第3回目のジャパンFC理事会終了。ジャパンFCの役割は大きく2つ【全国各地のFCが繋がっているネットワーク組織】という役割と【日本のナショナル・フィルムコミッション】という役割があり、撮影の誘致&支援だけで評価を得られた時代はとうに過ぎて、成果や結果に新たな期待や可能性を見出している人がドンドン増えている事実。

その一つ、福島県に「相双フィルムコミッション」が先日誕生!

相双FCの特徴は広域連携で、14市町村(新地町、相馬市、南相馬市、飯舘村、広野町、楢葉町、川内村、富岡町、大熊町、双葉町、葛尾村、浪江町、田村市、 川俣町)を相双地区と設定して撮影の誘致&支援を開始。


早速、コマーシャルや配信作品の撮影支援をしたようだけど、この地域は“福島第一原発の原子力災害により、多くの地域で避難を余儀なくされましたが、現在は一部の地域をのぞいて住民が生活できるようになり、復興に向けて新たな歩みを進めるエネルギッシュな地域です。”とウェブサイトの紹介。

長年、地域づくりに携わっている者からみると、復興+@の地域づくりをフィルムコミッションを通して描いているんだと思うと勝手に感慨深くなる(涙)。

撮影隊にしてみれば、撮影の支援だけで十分!と思うかもしれないけど、20年以上も成果を出し続けると、FC自体が地域づくりと言っても過言じゃない気もして、今は天国にいるFCに携わってきた人たちを思い出したり(涙)。頑張ってるよー!

2024年4月18日木曜日

一人でほくそ笑む。


(ナニコレ!)と、突如目の前に現れた輪っか状の歩道橋。普段の散歩場所より、少し離れた場所だったので全く気づかず。
正式名称「南大沢輪舞(ろんど)歩道橋」全周169.646m、直径54.0m。歩道橋上にはアーチが4箇所に架かってる。

交差点の上に存在していて、迫力十分と言うかセットのよう。
直ぐに(ドラマで使われそうだな・・・)と思うも大正解で「この声をきみに(NHK/2017)」「わにとかげぎす(TBS/2017)」、「ダンダリン労働基準監督官(日本テレビ/2013)」「プロポーズ大作戦(フジテレビ/2007)」など多数の作品に出てた。
フィルム・コミッションとしてロケ地選定の目利き力はあったようで、一人でほくそ笑む。

この辺りは「毎度おさわがせします(TBS/1985)」が撮影された近くでもあり、当時中学生、思春期真っ盛りの少年だった私は、今を全く予想もできず撮影現場に遭遇したのを思い出す。ほんと、よく遊んでた公園がロケ地になってた。

話を戻して南大沢輪舞歩道橋にあがると、どこへ繋がっているのだろう?と興味本位であがってみると、どこにも繋がってなかった・・・。
単に169.646mの全周を歩けるだけで上り下りの階段が四箇所あるだけ。
ここで撮影すると印象的なシーンにはなるけど、それは演出の力が大きいと実感。
最初に見つけた製作部はスゴい!ロケハンって面白い。

2024年4月15日月曜日

どこで何に繋がるかは分からないけど。


令和6年度のフィルム・コミッション事業は既に始まっていて、早速の撮影相談もあり、協力者へ依頼などしてる最中。愛媛県、松山市役所とも今年度の攻め方などの打合せも終了。

「はい、泉谷さんの分です。」と「がんばっていきまっしょい(アニメ版)」のチラシと大判ポスターも預かる。
公開まで「まだ半年も」なのか「もう半年しか」かは人それぞれだけど配給の松竹の気合い&熱量は高い。PRも始まり、こんなにも期待や想いを醸成できるアニメ作品って少ないかも。
ポスターはJFC事務局にも貼ろうかな。

そこへ原作者の敷村良子さんから激励メッセージが届く(実は以前に新潟でお会いしてからのご縁)。
こういう点が長年フィルム・コミッションをしてると得られる良い所。“繋がり”ともいう。

ドラマ版(2005年)の撮影支援当時、アニメ版が19年後にできるなんて知る由もなく、またこうして携われた巡り合わせには感謝しかなく、あの時の経験(再撮影や山火事騒ぎ、台風など色々あったけど楽しかった思い出。)が今回にも活きてると思うと感慨深い・・・。

何が言いたいかと言うと、(自分なりに)真摯に目の前と向き合えば、その先、何かで繋がる&実るかもしれないということ。成果は先に実らない。

2024年4月14日日曜日

嗚呼、悶々!

ココでも撮影予定だった!

個人の意見です。やはり「映画を観る」は「イベントに参加」になったんだなと。
名探偵コナンの最新作が公開初日に63万人の動員で9.6億円という興行収入でロケットスタート。シリーズ歴代最高の興収138.8億円を持つ前作(26作品目)を超すと予測。
今作が27作目だから、一体どういうこと?配信でも過去作が一気に見れるのもPRの一環か。

敬愛するジョージ・ルーカス(今年80歳!)が、今年の第77回カンヌ国際映画祭で名誉パルムドールの受賞が決まったというニュース。
スター・ウォーズと出会い、高校時代から自伝を読み(特に「スカイウォーキング/デール・ポロック著(1997年)は今も手元にある)、THXの図録を読んだり、映画という世界に進みたいと思わせた一人。おめでたい。

NETFLIXで「恋は光」が配信されてた。登場人物名の西条、北代、東雲、大洲、花園などは愛媛の地名。チクショー!なかなかの良作品だったではないか!

コロナ禍真っ只中で愛媛では撮影ができず、急遽の撮影は気苦労も多く、大変だったと思う(岡山県FC協議会が撮影支援)。

でも!大学(構内)も釣具店も商店街も路面電車も公園も川(鹿島から変更されたと思われる。)もカフェも美術館も家も全部、撮影準備も整えていたから、写し出されるシーンにいちいち雑念が入って悶々とする。
リブート求める!

2024年4月12日金曜日

これがインパクト。


先日のヒメブタの会代表の森さんの声がけで集まったメンバーから早速、自主映画を撮りたいので相談に乗って欲しいと正式にえひめフィルム・コミッションに問い合わせ。
該当地域に連絡すると話が通ったようで撮影準備に入るそう。OK!

自主映画を撮りたい人は他にもいて、構想が出来上がったと相談が入る。こちらはまだロケ地決定までは至らずだけど、撮影は決めているので諸々が整い次第、撮影支援に入る予定。

他にも自主映画を撮りたいと思う人がいたり、ヒメブタの会も先日の会合の時に「今年は制作したい」と意気込みを語っていた。
松山出身の西山監督も現在は長編映画の編集中(撮影は2023年に終了)。

全てがフィルム・コミッションによる波及効果(インパクト)とは言わないけど、少なからずとも「撮影ができる愛媛」「撮影がしやすい愛媛」と思われたい。

「泉谷さんは撮らないんですか?」と時々、言われるけど、この先もカメラを構えることもカチンコを叩くことも監督のように振る舞うことも無い。
あんな大勢の撮影隊を統率するなんて大変!

でも物語は書いてみたい。なぜならフィルム・コミッションをしていると、面白いエピソードと言うか出来事が多くて、かなり貴重な(特殊な)体験をしてると思うから。
フム、生成AIで動画制作も可能になったとのことだから、それならアリと思ったり。

2024年4月11日木曜日

独り言。


ジャパンFCに加盟する全国各地のFCに寄せられる撮影相談数は、年間のべ16,248件(2022)。
これは一日に平均45件の問い合わせがある計算。でも、実際は関東圏での撮影相談が圧倒的に多いので、その影響で全体を押し上げてる。
四国では約170件/年の撮影相談を受けている計算で、愛媛県では40-50件/年の相談に対応している。

約170件/年の撮影相談に対して、実際に撮影や公開or放映などが確認できた実績は約90件/年ほど。愛媛県ではこれまで30件/年が平均だったけど、今年は20%ほど支援実績数が増加、過去最高の支援実績数。

これはバラエティ番組が増えていること、把握しやすい番組も多かったからと推察。
実は相談をしてくる制作会社の一部は、相談する時は藁をもすがる依頼だけど、いざ撮影が終わると、一切音沙汰なしの場合も多く、かつ撮影しても長期間放映されない等、お蔵入り?と思う撮影もあって全てを確認できない現状。

撮影相談も撮影実績も増加傾向は喜ばしいけど、相変わらずFC担当者は兼任も専任も少なく、撮影の調整などで忙しく奮闘している様子が目に浮かぶ。
だからか、直面している課題のトップは「人材の育成・人材の確保」。
ジャパンFCでも積極的に人材育成をしてるけど、学んで経験も積んだ所で異動・・・と言うのは仕方がない。

点ではなく面で撮影誘致&支援体制を構築できないものかと。

2024年3月30日土曜日

色々な味がした件。


活動範囲が広いので、昨日は怒涛の異動・退職の挨拶とお礼の連絡。
仕事でお世話になった方は定年になったり、(本意ではないけど)契約満期による終了を迎えた人、自分の可能性を新たに生かそうと公務員を辞めて別の職場でキャリアアップを図る人、出向先から元の組織に戻る人、組織の中で定期異動を迎えた人、晴天の霹靂で異動辞令を受け取った人。
そして、自己実現に創業や起業をする人など。

やはり、その中でも全国各地のフィルム・コミッションの仲間からの異動・退職の連絡は、分かっていても響く。

立場上、各地のFC担当者とは密に繋がっていて、撮影誘致&支援の相談から時には人生相談まで色々あったのを思い出す(涙)

撮影支援をしても作品を公にできなかった担当者、これから!という時に異動告知で次回作に携われない担当者、アドバイス通りに働き方を変えて心機一転する担当者など・・・。

でも、異動は必ずしも悪いものではなく、FCの場合は仮に公園緑地課や施設管理課に行けば、撮影相談の時に良き理解者になれるし、上役になれば撮影現場に行かなくても戦略を立てることができたり、「途絶えるではなく、撮影への理解ネットワーク広がると考え欲しい。」と伝え続けて10年以上。

色々と思いながら食べた三津浜焼は、色々な味がした件。

2024年3月25日月曜日

「がんばっていきまっしょい」の思い出。


2005年に関西テレビが「26年ぶりに自社でドラマ制作をします!」と話題になった作品が「がんばっていきまっしょい」。

艇庫をつくる!となり、思ったのが(こりゃ、艇庫を作る場所で苦労するはず)で、案の定、見つからず(映画版の鴨池海岸を越える場所って・・・)と、泣きの所に、三宅監督から台海岸(大三島)はどうかな?と尋ねられて、その時、初めて台海岸の存在を知った思い出。
そして、艇庫が建てられる条件も満たしていて「キセキー!」と、海岸で叫んだ記憶。

「再撮影になりました!」と電話口で聞いたのは、まだ幼かった我が子たちと公園で遊んでた時。
出演者の不祥事が理由だったけど、その後も山火事が起きたり、台風がやってきたり、8ヶ月間も撮影に携われば色々あると分かっていたけど、あり過ぎてクランクアップの瞬間(写真)は撮影隊とハグしてしまった。

ドラマ版では舞台の松山東高校と周辺は工事中で撮影できず、松山北高校で撮影させてもらう。
でも、やっぱり松山東高校でも!となり、校庭を使わせてもらい、体育の先生役で出演し、鈴木杏さんを抱きかかえ、錦戸亮さんへ渡すというシーンを演技して「ブルーリボン(新人賞)ですね!」と撮影隊からイジられる。

小説から映画化、テレビドラマ化となり、アニメ化にもされた「がんばっていきまっしょい」。
誰もが思う理想的な作品展開だけど、実はほかに作品の記憶にない。
新しいファンを掴みますように!

2024年3月23日土曜日

そう言えば。


そう言えば、香港FILMARTでは全く話題にならなかったアカデミー賞。
昨年は「エヴエヴ」で大いに盛り上がり(7部門受賞)、それもミシェル・ヨー、キー・ホイ・クァンのアジア系が受賞したから、香港という場も合い重なり話題になったのかな?
「君たちはどう生きるか?」「ゴジラ-1.0」が受賞したのも話題にならなかった。

私のアンテナ感度が単に悪かったのかもしれない。日本映画の受賞は快挙で間違いナシ。

それ以上に全く話題にならなかったのは日本アカデミー賞かも。こちらも作品賞は「ゴジラ-1.0」アニメーション作品賞は「君たちはどう生きるか?」が受賞したのね。

個人的に一つ添えたいのは、受賞作品にはフィルム・コミッションが撮影支援した作品も多いのだから、作品賞に付随して受賞させてもらうか、単独で「撮影支援賞」を設けてほしい。
「投票権を持つ日本アカデミーの会員にさせてほしい。」とも言ってるけど。

日本アカデミー賞の対象作品は、「東京地区の同一劇場で1日3回、かつ14日以上連続上映された40分以上の作品」という条件だから劇場公開されない配信作品は選考対象外。

伝統を重んじるのか?時代のニーズに合わせるのか分からないけど、海外でも映画館での上映を設定しているけど選考対象になってる。
生成AIで動画が作れるようになったから、益々ネットが主戦場になるのは間違いなし。

2024年3月17日日曜日

またね、香港。


香港FILMART最終日。最終日まで残ってくれるFCメンバーにお礼を伝えながら「じゃあ、次はいつ会えるかな?」「そうですねー、研修?」「研修・・・あっ!総会があるね!」「ホント!総会!泉谷さんも総会に来れたらいいのに!」「えっ!?あの・・・理事長なので総会はマスト出席です・・・。」「アハハッーーーーー!そうでした。」と、大笑いしてゴマかしたのは〇〇FOのTさん。長い付き合いだから、理事長と思ってない(笑)
学長日記を毎日読んでくれているとのことだけど、あなたのコト!

香港国際航空に到着。ラウンジはJALではなくカンタス航空のラウンジを利用。時刻は14時過ぎ、昼食抜きだったので最後の香港料理を食べて、いざ搭乗。またね!香港。

機内食はラウンジでの食事を想定していたので、事前に軽めのフルーツ中心に。
このサービスは搭乗24時間前まで受付可能。ちなみにフルーツ食の場合、アイスもフルーツになる。
そして、20時過ぎに羽田空港第3ターミナルに到着。ただいま!日本。
時差の都合で時計を1時間早める。

入国審査は、課税申告書の記入や登録を済ませていれば、入国審査ゲートから素通り。拍子抜けの早さ。私はトランクなど預け荷物もないので、ほぼスルー。

ただ、ここからが長かった。JR線で事故発生で運行が乱れ、迂回しなくてはならず、乗り継ぎなどを経て自宅に着いたのは22時過ぎ。

自宅には同日早めにイギリスから帰国した妻もいて、久しぶりの再会。

2024年3月16日土曜日

M+


噂通りスゴかったけど、まだ成熟してない感を端々に感じたので、1年後、2年後に改めて来たいな・・・という感想。

西九龍文化地区に位置するM+は、2021年11月にオープンしたアジア初の世界的なヴィジュアル・カルチャー美術館。香港、中国本土、アジア各地、そして海外からのM+コレクションは、ビジュアルアート、デザイン・建築、動画の3分野と、香港のヴィジュアル・カルチャーという分野を網羅している。という説明。

ビジュアルアートならFCの範疇(映画館も入ってるし)だと、西九龍地区へ。
M+周辺の再開発は盛んで、ギャラリーがオープンしていたり新しいアート&カルチャーの発信拠点とのこと。

全く知られてないのはコロナ禍でオープン(2021年11月)したから。コロナ禍では入場制限もあってPRもできず。私自身も教えてもらい、存在を知る。

地下鉄九龍駅から高級ブラドが並ぶショッピングモール内を歩き、5分ほどでM+の表示が見える。
モダンな建物自体がアートそのもの。1階エントランスはチケット売り場や柱に表示されるデジタルサイネージなど近未来的でカッコいい&メチャ広い。

時間が限られていたので有料階(作品展)は諦め、無料階のテラスガーデン(3階)へ、ちなみに1階も無料エリア。
テラスガーデンからは香港島が一望できて、そのうち撮影スポットとしてにぎわうはず!

「成熟してない」と思ったポイントはミュージアムショップで、奈良美智、村上隆、空山基、田名網敬一など日本人が多く、M+のオリジナル品が充実してなかった・・・のは個人の意見。
勝手に期待値を上げていて猛省。

香港ホテル滞在記。

Charterhouse Causeway Bayでの宿泊部屋

事情があって2箇所のホテルを利用した今回。最初の2泊はベストウェスタンホテル_コーズウェイベイ(Best Western Hotel Causeway Bay)
路地の突き当たりにある33階建てのホテル。フロントは3階で11階に宿泊。

部屋はダブルベットルームで、日本のビジネスホテルと同程度の広さにワイドシングルが二つ並んでたからデスクスペースはなく、PC作業はベッドの上 or 出窓の物置スペースしかなく、やっぱり綺麗な写真とは違うな・・・という感想。天井は高く窮屈感はナシ。
実は他のFCも宿泊していたと判明したけど、皆んなと宿泊した部屋とは違ったようで・・・。

3泊目からからはチャーターハウス_コーズウェイベイ (Charterhouse Causeway Bay)に宿泊。20階建ての19階に宿泊、フロントはロビーにあり、立地も地下鉄駅が近くに、ホテルの目の前はバス停。


BWと比べると部屋にはデスクもイスもあり、快適に作業ができた。ちなみにベッドは大きめのダブルベッド一つ。こちらも天井は高く、
窮屈感はナシ。


ただ、実はこの部屋、隣部屋との“コネクテッドルーム(部屋内部のドア一枚で互いの部屋が繋がってる。)”で、鍵はかかっていたけど、お隣の声や生活音が筒抜けだった(ひゃー!)

BWとChの違いは値段で、Chの方が少し高い。これは立地が理由と思う。
日本では、体験できないホテル体験。なんでも楽しめ!

2024年3月15日金曜日

潮流。


マーケットは市場の鏡なので、トレンドと言うか、潮目というか、キチンと見ると、これからの時代が見えて、今年のFILMARTでは大きく3つのトレンドを確認。

一つ目は「アニメ作品の躍進」。これは去年のFILMARTでもそうだったけど(実際はもっと前から)、拍車、勢いづいていて、アジア圏であろうがヨーロッパ圏でも顕著で、かつクオリティも高く、その高さゆえに「表現手法」がファンタジー系から劇画系、超リアル系などバラエティ豊かになる。

この背景にはアニメに慣れ親しんで育ったクリエイターも鑑賞者も若い世代が台頭してるから。

二つ目は「作品の多様性」。驚いたのはのFILMART入り口は“つかみ”なのでド派手な装飾物でのPRや巨大なモニターで作品紹介をしてるけど、その巨大なモニターに映ったのは男性同士がキスをしているアニメーションで、思わず立ち止まってしまった。
いわゆる「BL(ボーイズラブ)系」で、理解はしても慣れぬシーンがドーン!と映し出されたのには驚いた。

作品の多様性と言えて「あれはファンタジーですよ。」と、冷静に教えてくれたのはJFC事務局長。(そうなんだ・・・。)

三つ目は「撮影テクノロジーの小型化」。もう巨大なスタジオや巨大な装置は不要かもしれない・・・。カメラはiPhoneでも十分だし、クレーンもコンパクトでプログラミングで全自動撮影。カメラマンはカメラではなくPCを操作。

日本では特に人手不足に陥っているから、この流れはプロとアマの境目をいづれ消失させる。
こういう機会での役目は数年先を見るのが仕事だけど、着実に現実化してる。

2024年3月14日木曜日

レセプションのハシゴ。


「もっと、会おうぜ!」とリップサービスしてくれる一年に一度しか会えないTIFFCOMのCEO椎名さん。
オープニングセレモニー後にわざわざ、JFCへ立ち寄ってくださり意見交換&情報共有。

これが日本だったら、アポを入れて会議室でキチンと構えて&整えて・・・だけど、ココは香港&マーケット。気軽に話せるのがいいし、20歳以上も年下な私を面白がってくれる。

そんなTIFFCOMは10月31日から11月1日に開催とTIFFCOM主催のレセプションで発表。
このレセプションは招待制なので、面白い人が来場して意見交換&情報共有。
フィルム・コミッションは制作現場については知ってるけど、外縁のコトは同じ映画なのに知らないこと多し。
対面で話すコトってメールや電話の内容と全く違うし、得られない情報が多いのは本当。

1時間ほどでTIFFCOMのレセプション会場を後にして向かったのは、次のレセプション。
向かった会場は映画に出てきそうな夜間なのにプールが照らされてテーブルにはユラユラと火が灯るホテル。

「香港で繋がろう!」と映画関係者のほかに、国の文化担当者、国際映画担当者など、これまた普段では絶対に会えない人たち。

そして「次のレセプションに行くから」と去る人々。レセプションのハシゴって・・・。

映画は世界共通語。


ジャパンFCブースは連日大盛況。インドネシア、韓国、中国、香港、シンガポール、フィリピンなどから撮影相談。日本からも共同制作の話が持ち込まれたり。

内容も企画にリアリティを出す相談だったり、撮影の季節だけは決まってたり、日本でのロケーションを探していたり、インセンティブを探していたり・・・縦横無尽の相談内容に対応する各FC。その合間に愛媛県の紹介もさせてもらう。

ジャンルも色々で、人間ドラマ、遠距離恋愛、スポーツなど色々ある中で、ふと気づく(と、言うか知ってしまう)。

個人の意見&感想です。タイやフィリピンでは「一定数でホラー作品」が支持されていて、それも血しぶき、殺戮系なスプラッター作品よりも「Jホラー」とも言われる貞子や呪怨などのゾクゾク“身の毛がよだつ”怖い系が人気のよう。清水崇監督は向こうでも有名らしい。
ホラー(映画)って世界共通語なのね。私は怖いのが苦手だけど。

写真は各地のFCが車座になって映画制作者の話を聞いてる所。制作者にとっても日本各地の情報が聞けるっていいと思う。ちなみに他のブースで車座になってディスカッションしてる様子は見てないから日本独特なのかな?

「今年から来年にかけて3-4本は確実に来ますね!」と数本のディスカッションを終えて手応えを教えてくれたFCたち。実り多い機会でよし!

海外作品誘致策。


制作会社やプロデューサーにとって制作費の抑制は職業上の使命、事情はよくわかる。
日本でフィルム・コミッションが誕生して20年以上、世界のFCと比較すると「制作費のインセンティブ(優遇制度)」は脆弱で、制度の必要性を関係各所に働きかけて、内閣府での検証を経て今年度から経済産業省の主管で始まった日本のインセンティブ制度。

これでインセンティブが「ある or ない」では「ある」になり、海外制作者の反応は格段によくなった。「制作者に提示したら半数以上が、“話を聞きたい”と言ってきました。」が物語っていて出だしは上々。

だけど、世界は既に何十歩も先に進んでいて、「ある」の段階から次段階の内容や質が問われていて、制作費の25%のキックバック、地元のスタッフを撮影期間に雇用したら50%補助など、メニューが豊富になり、撮影誘致の決め手の一つが「資金提供」になって久しい・・・。

日本ではこれまで、100万円、700万円など各FCが独自に助成金や補助金という名目で出していて成果を出しているけど、今度は「資金調達ありき」で相談してくる制作者が現れたり。
世界と同じ土俵にあがると否応なく渦に巻き込まれるというか、Welcom to シビアな世界へ。

制度はできたから積極的活用だけど、インセンティブが誘致の全てではないと思わせる“何か”が必要だけど、やっぱりそれは唯一無二のロケ地(SHIKOKU Island,SETOUCHI SEAと伝えると知ってる人多し!)と、自分に言い聞かせ。

2024年3月13日水曜日

2024香港FILMART開幕。


2024香港FILMART開幕!各地からコンテンツやIPなどを持つセラー(売り手)やバイヤー(買い手)が集まるほか、フィルム・コミッションや制作会社、技術会社など30以上の国と地域、700以上が参戦するアジア最大級の映画・映像マーケット。

中国、台湾、韓国、フィリピン、マレーシア、タイ、イタリア、シンガポール、マカオなど多くの国が出展。日本からはナショナル・フィルムコミッションとしてジャパンFC+札幌FC、富山FO、茨城FC、堺FO、広島FC、福岡FC、沖縄FO。

オープニングセレモニーは招待制とはいえ、大勢いて、歓声と共に壇上にあがった人をみて(あっ!招待状の人!)となる。でも誰だか知らず、有名な俳優さん?爽やかすぎ!
今年は香港FILMARTを含む、香港エンターテイメントEXPOが20周年ということもあり、界隈では大盛り上がり。
周年祝いと直接関係ないと思うけど、タイからは王女様もいらして、ブースはお祭りムード。

招待制だから各界の代表らも多く、昨夏に韓国プチョンファンタスティック国際映画祭で再会したジェニファーのほか、日本からは「一年に一回しか会えないですね!」と言うと「なんだよー、もっと会おうぜ!」と返してくれたのは椎名さん(TIFFCOM_CEO/普段は会えない映画界の重鎮)。

こういう国際機会に参加すると、各界の要人、重鎮が集まるから、情報や情勢などが把握できて面白い。お金と時間の使い方を学ぶ。

2024年3月6日水曜日

教訓。


「夏の景色を撮影したいです。田んぼの中を通り、森 or 木の葉は落ちていません。愛媛にありませんか?」という慌てた撮影相談。
「山間部でしょうか、撮影はいつですか?」「来週です。」「来週ですか!?」というドタバタ。しばらく先の撮影と思い込んでた。

「広葉樹の森ですよね?でも針葉樹と混ざってるから所々スカスカですよ。CGとか使わないんですか?」「一応、使わない方向なんです。」

と、制作側も困りながらの相談。資料も取り寄せたけど、やっぱり「空気感(夏の田畑ってモヤッとした湿気を感じる)」も違い、「愛媛で撮影して欲しい気持ちはありますが、ご希望を叶える場所はありません。」と、言いにくかったけど返答。
無理やり愛媛に撮影を誘致して、見せたら「違う!」となったら、それこそ大変!

すると「ありがとうございます!「ありません。」とハッキリ言っていただき、ありがたいです!」と、わざわざ御礼?の連絡。

曖昧な返事で先送りにして、結局“ありません”は、相手に失礼になるので残念だけど即断。
これで撮影隊も次の選択肢に進める。←ココ大事。

(使えないフィルム・コミッションだな!)と思われるかもしれないけど、その時は思わせておけばいい。
今回の相談は違うけど、撮影準備期間が数日しかない撮影は、トラブルやハプニングが必ず起こる。

2024年3月4日月曜日

その前に。


信じられないけど、来週の今は既に香港2日目のはず。分かっていたのにドタバタだと気が回らなくなるのは良くない前兆。

今年も香港FILMARTへ参加。そのために、航空券などの手配をしようとしたら、激高になってた件。単に円安だけとは思えない価格に事務局と作戦立てて予約、でも昨年よりも激高い。

昨夏にプチョンファンタスティック国際映画祭を訪れた際に、松山空港から仁川国際空港への往復直行便が27,700円というのは何だったのだろう?

昨年はCOVID-19の影響で事前申告など面倒な手続きが必要だったけど、今は条件さえ満たしていれば自動無人審査ゲートを通れるらしい。悪い事をしてないのにインスペクターの前に立つと緊張するから、通れたらいいな。

国際映画祭やマーケットが良いのは、“普段は絶対に会えない人に直接会えて直接意見交換ができる”こと。

昨年は「エゴイスト」がとても話題になっていて、松永監督からフィルム・コミッションへの期待とリクエストを伺えたこと。
それが先日の全国ロケ地フェアで実現した「地域資源のPR」。
オリジナル作品にリアリティを組み込むには各地の地域資源情報が不可欠とのことで実現。

今回も実り多い機会にしないと!と、その前に色々と片付けないとスッキリ行けない!